勾留が決定されず釈放されるケースとは？

まず、逮捕されても、裁判官により勾留が決定されなければ、そのまま留置場から釈放され、家に帰ることができます。逮捕の時間制限は、最大で７２時間だからです。勾留は、検察官が請求し、裁判官が決定します。弁護士としては、釈放を勝ち取るため、検察官に勾留を請求しないように、また裁判官に勾留を決定しないように、意見書を提出するなど、勾留を阻止する活動を行います。勾留が決定されず釈放されるケースとは？

不起訴・略式罰金で釈放されるケースとは？

勾留が決定されてしまっても、事件が不起訴又は略式罰金で終了すれば、そのまま釈放されることになります。不起訴で釈放されるケースとしては、逮捕・勾留後に示談がまとまった事件などが考えられます。被害者と示談がまとまり、事件を起訴する必要がないケースでは、検事は事件を不起訴処分として処理し、被疑者を留置場から釈放します。不起訴・略式罰金で釈放されるケースとは？

保釈で釈放されるケースとは？

勾留中の事件が公判請求（略式起訴ではない正式な起訴。裁判所で刑事裁判が開かれる態様の起訴）された場合は、勾留の効力は、被疑者に対する勾留から被告人に対する勾留へと自動に切り替わり、継続します。その場合でも、保釈を請求し、これが認められれば、保釈金を納付した数時間後に留置場から出ることができます。保釈で釈放されるケースとは？

執行猶予で釈放されるケースとは？

勾留中の事件が起訴され、保釈が認められなくても、最終的に判決で執行猶予を得ることができれば、無事に留置場から家に帰ることができます（通常のケースでは、判決の段階では留置場から拘置所への移動になっていることが多いです）。言い換えると、判決が執行猶予の付かない実刑判決だと、一度も釈放されないまま刑務所に行かなくてはなりません。執行猶予で釈放されるケースとは？